JPCオンライン 第5回開催報告
 

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カーバル・インベスターズ / ソレイユ・グローバル・アドバイザーズ
「企業年金ESG投資考察とクリーンエネルギー戦略という投資機会の魅力」

コロナ危機の中でも、世界の投資市場では、ESG,SDGs投資の拡大が続いている。

このような状況下、今回のオンラインコンファレンスでは、「運用の新方策(ニューノーマル)を探る」の第3弾として、「企業年金のESG投資考察とクリーン・エネルギー・ファンドのご紹介」というテーマで開催した。

年金のような長期投資家にとって、長期目線での資産運用は必須であり、「社会的課題に立ち向かうESG・SDGs投資の隆盛はまだまだ止まらない。」との説明にも頷けた。

又、ESG投資で最も理解しやすい「E(環境)」にフォーカスした戦略として、CARVAL社の「クリーン・エネルギー(太陽光)・ファンド」を紹介した。本戦略は、太陽光発電会社等のキャッシュ・フローに着目したクレジット投資がメインとの説明であり、米国電力需要は今後も拡大が予想されるなかで、脱炭素への社会的要請は、クリーン・エネルギー(太陽光)発電を益々盛んにし、その資金需要は今後も旺盛との事であった。又、同社は、比較的小規模で利回りの高い発電所案件にも注力し、それを、要求利回りの低い大型インフラファンドに売却する等の入替えで収益底上げの努力している事例紹介もあり、米国投資会社のバイタリティも感じられた。

CARVAL社は、NYに拠点のある「Soleil Global Advisors社」から紹介を受けたが、海外投資案件、特に小粒でもピリッとした戦略や、日本では余り有名ではないが自国では運用力が高く、信頼できると評価されている運用会社の発掘には、言語と地理的壁を超えたネットワークが必要であり、同社のようなマーケティング会社の役割も重要であると改めて認識された。

日本では、「企業への貸出」に年金が投資する手段が余り存在しない中、脱炭素という社会課題解決にも寄与でき、資金需要も継続すると予測される米国での「太陽光発電へのクレジット投資」を、年金資産の投資対象とする事は可能か?是非議論して頂ければと思います。

講演者: 榊原可人

ソレイユ・グローバル・アドバイザーズ

取締役/インベストメント・ディレクター

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昨今のESG投資環境および年金基金
による対応の検討

足元で最大の注目を集めている金融テーマの一つが、ESG投資であることは論を俟たない。しかし、ESG投資の話というと非常にテクニカルな内容を含み、結構、複雑で難しいという印象もあるのではないか。年金基金としてESG投資をどう考えれば良いのか、どう向き合うべきか簡単に示す。そして、前向きに捉えて実行を検討される方々に、世界的にも優れた内容と評価されたESG投資の事例と言えるカーバル・インベスターズの「クリーンエネルギー戦略」をご紹介したい。

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結論として、投資案件を適切にソーシング出来れば、受託者責任としてのリターン追求を犠牲にすることなく、魅力的なESG投資が出来る余地は非常に大きい。脱炭素などの再エネ系投資は、内容を理解しやすく、数字的な裏付けとなる計測も客観的に示されやすいので、お勧めの戦略の一つだ。

 

ただし、単にESGというラベルが付いている商品を選べば良いわけはなく、「グリーン・ウォッシング」等に惑わされないよう、情報開示が最高レベルの優れた投資戦略の見極めが重要になる。これらを踏まえてこそ、本当に基金の運用にプラスになるESG投資が出来ると考えられる。カーバル・インベスターズが提供するソリューションが、そんな優れた投資機会の代表例であることをこれまでの経験と実績が示している。

本物のESG投資、「クリーンエネルギー戦略」という魅力的な投資機会

講演者:ルーカス・デトア
カーバル・インベスターズ

共同マネージング・プリンシパル

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”本物のESG投資、「クリーンエネルギー戦略」という魅力的な投資機会

カーバル・インベスターズは1987年に設立され、法人証券、ローンポートフォリオ、証券化クレジット、実物資産のクレジット案件を中心としたバリュー投資に長年の経験と実績を誇るオルタナティブ運用会社。グローバルに300を超える機関投資家の資金、合計約110億ドルを200名弱のスタッフで運用している。特にここ数年は、すでに総額20億ドル以上をクリーンエネルギー分野に投資してきた。今後の展望としても、投資機会の非常に大きい領域だ。たとえば、米国におけるエネルギー転換のために、これから8年半で1.5兆ドルの資金が必要になると見込まれ、カーバルにとって魅力的な投資機会があると確信している。

 

カーバルはESG投資について、非常に積極的に向き合って検討している。特に企業の信用とESGに関し、クレジット商品のESGリスク・エクスポージャーを測るのに現在市場にあるモデルでは対応できないと判断し、独自のESGスコアリングを開発した。クリーンエネルギー戦略における投資案件の選別には直接適用していないが、ESGに最適化されたポートフォリオには投資のアルファがあることは間違いない。そして、このプロセスを通じてカーバルの投資行動に大きなプラスの効果があると言える。

 

世界が脱炭素化を目指す中において、改めてクリーンエネルギーへの移行という展望を捉えよう。ここ数年の風力・太陽光発電の新規設備投資額は、世界全体で年間3,000億ドル程度だった。気候変動対策の目標を達成するためには、年間7630億ドルから1兆8000億ドルの間で増加させる必要がある。こうした動きは、各国で政策として法律によって強力に後押しされている。たとえば米国では、コロンビア特別区を含む12の州で、2050年までに100%クリーンなエネルギーを供給することを義務付ける法律が制定された。これこそが、われわれが見ている機会であり、クリーンエネルギー分野での投資機会の原動力だ。

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再生可能エネルギー分野においてプライベートデット、商業・産業用太陽光発電・ストレージ、住宅用太陽光発電ローン、エネルギー効率化投資という4つの主要戦略を実施していく。たとえば商業・産業用太陽光関連設備において、今年の初夏にクローズした案件があった。7つの州に設置された合計129メガワットの発電容量を有する33の事業用太陽光発電ポートフォリオを保有し、われわれはその9割が投資適格先であったオフテイカーとの加重平均が約17年になる長期売電契約からのキャッシュフローを享受してきたが、これを売却した。

 

売却は価格が上昇したと判断しての行為ではない。われわれの投資によって商業・産業用太陽光関連設備からキャッシュフローを得るオフテイカーとの契約が積み上がり、魅力的なポートフォリオを形成する閾値を超えたから実行した。こうした小口の契約をまとめてポートフォリオにし、さらにオペレーションを管理するシステムを組み込み設定するというバリューアップにより、それらを自らは出来ない大手の投資家にターンキーのパッケージ案件として売り渡すわけだ。このような手法によってカーバル自身が投資リターンを創出している。

 

蓄電ストレージ分野での取り組みについても触れる。蓄電ストレージ資産とは、電力を充電、蓄電、そして必要時または電力価格上昇時に放電するシステムだ。カーバルは現在、合計で90メガワット(250メガワットアワー)近い規模の9つのストレージ資産を保有していて、それはテスラのモデルSセダン2,500台分の蓄電量に相当する。この分野における戦略のポイントは以下の3点。投資適格のカウンターパーティとの長期売電契約によりダウンサイド・プロテクションを図り、電力価格の上昇局面で利益を得ることができるようなストラクチャーを組み、そして共に成長する強力なパートナーを常に探し続けることだ。

 

住宅用太陽光発電ローンについては、この市場がここ数年、高い成長率を維持しているにもかかわらず浸透率が約3%にとどまっている。太陽光発電のコストが送電網からエネルギーを購入するコスト以下となる状況が広がり、2030年には普及率が約13%になると予想する。そのような見通しの下、カーバルではこの市場の強みを活かしてこれまでに購入した5億件の住宅用ソーラーローンのほぼすべてを束ね、5件の証券化を完了、その一部を売却して力強い収益を上げてきた。こうした投資機会はこれからも広がる。

 

これらの投資機会に対して、カーバルの実際の投資行動としてはキャッシュフローを生む資産にフォーカスする。デットが多いが、実物資産で例えばソーラー設備の全体を保有する際にエクイティの場合もあり、資本構成に跨っての投資もある。デットは、5年くらいの長くない期間での固定金利によるローンが典型的だが、スプレッドを十分ワイドに設定し、状況によってはスワップも活用しているため、金利上昇リスクはあまり気にならない。そして信用リスクに対しては、キャッシュフローにより担保されていることがポイントだ。こうしたクリーンエネルギーへの投資により、地球環境に本物のポジティブな影響をもたらすことができる。

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最後に、改めてクリーンエネルギー戦略は非常に魅力的なESG投資の機会。1時間のセミナーではお伝え出来なかった点も多々ありました。カーバル・インベスターズのことについてはもちろん、ファンドの詳細に関しましても、是非ご遠慮なくソレイユ・グローバル・アドバイザーズにお尋ねください。

カーバル・インベスターズ

https://carvalinvestors.com/

 

お問い合わせ:

ソレイユ・グローバル・アドバイザーズ・ジャパン株式会社

https://www.soleilglobaladvisors.com/
 

取締役/インベストメント・ディレクター 榊原可人

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(03) 6205-3200